About Us
財団について
雇用の力で、世界中の人々に豊かな暮らしを
2015年4月25日、ネパールカトマンズでM8の街を崩壊する大地震が起きました。その時、僕たちはエベレスト中腹の6400m地点アドバンスドベースキャンプにいました。エベレスト登山を目指す僕をサポートするシェルパは総勢13名、そのそれぞれに家庭があり生活があります。
エベレストを含むヒマラヤ登山は2ヶ月程の長いキャンプのため、食料などを運び込むシェルパの存在が欠かせません。彼らと寝食を共にする長期キャンプは、言わば家族のような関係を築きます。カトマンズで起きた地震は、そのシェルパの人たちの生活を例外なく変えました。その大惨事の中、これまでお世話になったシェルパを含むネパールの人たちに自分たちができることはないだろうか。考えた挙句、ネパールでの起業を通じてネパールに仕事を作ろうと言うことになったのです。
ネパールは、1日2ドル未満で生活する人の割合が70%を超えるアジア最貧国です。上は中国、下はインドの大国に挟まれ、国土のほとんどが山間部で、貿易に重要な港はありません。また、計画停電しなければ成り立たないような状態です。そのため、事業プランは、商業、工業では現実味が無く、農業や林業など現地ですぐに行えるものに限定されました。一方、事業の唯一の活路は、中国、インドの大国に挟まれた立地故に、ネパールには世界各国の大使館の数が多いということでした。各国の大使館などで働く一定の所得がある人たちに買ってもらえるものは何だろうか?ネパールの地で作り、ネパールにいる外国人に売れる農作物は?出した結論は、「日本産のイチゴをネパールで作り、それを現地の外国人など高所得者に販売する。」ということでした。
日本に帰国後、開発特許の切れたイチゴの苗を3000本買い付け、空輸してたら枯れてしまうので、120リットルのスーツケース2つにいっぱいに詰め込んでハンドキャリーしました。それを山間部にあるカカニ村の農民たちに無償で配りました。彼らにお願いした条件は一つだけ、受け取ったイチゴをきちんと育てること。育ったイチゴは僕たちが1キロ300ルピーで必ず買い取ることを条件にしました。僕たちの試算では、1農家が年間育てられるイチゴの生産量は概ね平均2000キロ、キロ300ルピーで買い取りますから、1農家の収入は年間60万ルピ−になります。 それは家族5人を養うに足る収入となります。
次に、買い取ったイチゴを各国大使館、ホテル、スーパーなど、カトマンズ市中に売りに行きました。高品質なイチゴは、僕たちの想像以上に売れました。売れたイチゴから出る利益は、すべて新しいイチゴの苗の買い取り資金に充て、その買った苗をまた新しい農家に無償で配る。それを繰り返し、このプロジェクトを開始した2015年10月から3年間で、60を超える契約農家に増えました。1農家5人の雇用だとして300人分の仕事につながりました。スーツケース2つ分の苗が、わずか3年後に300人の仕事につながったのです。このようなプロジェクトを、仕事を必要としている地域や国に広げていきたいと考えています。
2018年8月。More Jobs Better Lives財団、活動の目的そのままを財団名に掲げました。
いま世界の失業者は2億人を超えます。僕たちにできることを、一つひとつ時間をかけて真剣に取り組み、目の前にいる人や、起きていることに感情移入しながら、その活動範囲を広げていきたいと思います。
代表理事 若山陽一
Our Team
多彩な専門性を掛け合わせて価値を生み出す、MJBLチーム
若山 陽一
代表理事/UTグループ株式会社代表取締役社長 兼 CEO
日本国内における雇用機会創出やキャリア形成の経験を活かし、ネパール農村部での仕事創出を果たしました。途上国で100万人の雇用創出を掲げ、応援してくださる皆さんとともに、世界中の未来を担う若者達への支援を拡大していきます。
小柴 正浩
理事/ユナイテッド・マネージャーズ・ジャパン株式会社 代表取締役社長/株式会社JQC 代表取締役会長/学校法人ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン 理事
国内外の大学の基金や金融機関等の資金を運用する資産運用会社を経営する傍ら、教育関係では、カンボジアで日本語と介護を教える大学を運営。軽井沢にある全寮制インターナショナル・スクールの理事も務めています。
竹内 洋岳
理事・選考委員/株式会社ハニーコミュニケーションズ所属 立正大学客員教授
ヒマラヤの麓の国々で、優れた才能や情熱を持ちながらも、人知れず埋もれていく人を目の当たりにしてきました。MJBLの活動が、彼らを輝かす光となり、その才能と情熱によって自分たちの未来と国の将来を豊かに変えていけるよう、プロ登山家として取り組んでいきます。
浅野 恵理
監事/税理士
税理士として、法人・個人ともに幅広く会計税務の相談を承っております。More Jobs Better Lives財団の適正な運営のためにお役に立てればと思います。
下嶋 聖
選考委員長/東京農業大学 地域環境科学部 地域創成科学科 准教授
気候変動や生活様式の変化に伴い自然環境や生活文化の多様性が喪失する中、食料を生産する農山村地域の持続的発展が、国際的にも地域社会的に求められています。本財団では、農業や地場産業を通じて、持続可能な地域社会の発展に貢献する人材育成や機会創出に貢献して参ります。
伊藤 信一
選考委員/社会保険労務士法人 伊藤事務所
社会保険労務士として中小企業を中心に、そこで働く労働者の社会保険・労働保険に関する手続きや、経営者に対して労務管理に関するアドバイスなどを行っております。また、外国人技能実習法に基づく、監理団体の外部監査人も務めさせていただいております。
山辺 由梨乃
事務局
事業開発、新規開拓、バックオフィス担当。民間企業での人事・秘書業務を経て、学生時代に魅了された国ネパールに関わるためMJBLに入職。国籍、肩書、属性に捉われず、互いに協力し合いながら若者のチャンスを一緒に広げる事業の開発を目指しています。
勝手 成男
事務局
企画立案担当。ネパール駐在。在ネパール日本大使館を経て現職。業務をこなすだけでなく、現地の人々の心を理解することを心がけています。自分とは異なる文化・言語に非常に関心があり、MJBL財団の事業をアジア各国へ広げていきたいと思います。
本郷 孔洋
評議員/公認会計士
岡芹 健夫
評議員/
高井・岡芹法律事務所
所長弁護士
髙谷 裕介
評議員/
祝田法律事務所
パートナー弁護士
Partners
世界中に雇用と機会を広めていく、協業パートナー
Overview
財団名 | More Jobs Better Lives 公益財団法人 |
設立日 | 2018年8月1日 |
公益認定日 | 2020年2月5日 |
理事 | 若山陽一、小柴正浩、竹内洋岳 |
評議員 | 本郷孔洋、岡芹健夫、髙谷裕介 |
監事 | 浅野恵理 |
活動概要 | 開発途上にある海外の国や地域に対する経済振興に資するため、人材育成に関する支援及び仕事創造や雇用創出につながる事業に関する支援を行うことにより、もってこれらの国や地域の生活水準の向上と経済社会の発展に寄与することを目的とする財団です。 |
住所 | 〒141-0022 東京都品川区東五反田1-11-15 電波ビル6F |
電話番号 | 03-4500-8610 |
代表理事 | 若山陽一 |
事業内容 | ・外国人留学生 支援事業 ・外国人技能実習生 支援事業 ・外国人技能実習生 受入農家支援事業 ・事業者に対する資金貸付事業 ・事業者に対する助成金の給付事業 |
活動報告書
私たちの活動内容や成果に関してもっと知りたい方は、
以下の年次報告書・貸借対照表・正味財産増減計算書をご覧ください。